こんにちは。
1つ前の記事に書かせていただいたとおり、書きたい記事が、そのバックに流れる音楽とともに、わたしの頭のなかでぐるぐる巡っておりますため、本日「筆まめ」なのんちでございます。
きっかけは、昨日のわたしの記事にgoriさん(id:kagenogori)からいただいた、コメント。
ご本人にはあらかじめ、ご相談して、快諾をいただいたうえで、コメントを引用させていただきます。
ワタシはいつも、いつも、お二人のお弁当に感心しているのです。
だるころさんの弁当も、のんちさんのお弁当も、それぞれ素晴らしい!
のんちさんの手書きの説明(笑)もいいアジ出しててグッドです👍
ワタシの弁当は夏場を除いて一年中、全く同じです。
ウメボシが乗ったふりかけごはんに、オカズはナスの醤油炒めと目玉焼き、塩分かなり高めです。
カミサンの名誉(笑)のために言っておくと、これはワタシの要望です。
毎日汗の量がハンパないので、このようなオカズでないと喉が通らないのです。
で、夏場はお茶漬け弁当(笑)
ご飯にお茶漬けのモトと梅干しだけで、これに冷たいお茶をかけて食すのです。
夏場はこれでないと、やはり喉が通らない(これでさえ食べれないときもあります)からです、一応カミサンの名誉のため(笑)
お二人とも、毎日毎日、違ったメニューをバランスなども含めて考えられて、それはスゴイことだと思いますよ!
これからもお二人のお弁当シリーズ、楽しみにしてます! (^^)/
(*本文の太字&カラー文字はのんちによるものです)
えっと、少しだけgoriさんのお仕事に触れておくと、goriさんは、山に携わるお仕事をなさっています。ご自身が、お仕事について語られている記事を見つけたので、あわせて紹介させていただきます。
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とくに今年の夏、この異常な暑さのなか、山に分け入って仕事をするって、どんなに大変だろうと想像します。そして、そのgoriさんのお弁当について、ご自身はちょっと茶化して「(笑)」とかコメントのなかで書かれているのだけど、でも、わたしにはものすごいインパクトでした。goriさんのお弁当の中身、まさに「働くものの、しごとメシ」にふさわしい、その中身を想像して、そしてgoriさんの要望に応えて、それを日々作っておられる「カミサン(goriさんのおつれあい)」のことを想像してしまい、なんかねぇ、ほんと、勝手に、で恐縮なのだけれど、うわぁ~~~っと込み上げてくるものがあったんです。
それと同時にね、わたしのなかに浮かんできた、1枚のCDがありまして。
わたしが東京で一人暮らししてるときだから、もう20年以上前だと思います。具体的にいつ買ったのか、はっきり憶えてないのですけどね。『日本のワーク・ソング』というCDです。
なぜこのCDを買ったか。その動機、いまでもちゃんと憶えていて…
「日本に、ワーク・ソングはないのか」。
そのこたえが欲しかったんです。過酷な労働を一緒にやり遂げていくための「掛け声」のような歌、へとへとになるまで働いたあと、しばしの憩いや潤いを求めた歌、なにかに対する憤りを鎮めたり、あるいは、明日のための力を振り絞ったりするための歌・・・・。
たとえばジャズや、たとえばブルースや、たとえばロックの根っこには、そういう歌たちがあったんだろうな。アジアで言えば、朝鮮半島にもそんな音楽がある。
じゃあ、この日本には、そんな歌はなかったのだろうか・・・。
そのこたえを探して、いまみたいにネット検索なんてない時代、とにかくCDショップや、おっきな本屋さんや、いろんなところを歩き回って探した末に見つけたのが、このCDでした。
収録されている曲は・・・・
①鰊場(にしんば)作業唄【北海道】
②三宅島のどう搗き(どうづき)唄 【東京】
③椎葉の春節【宮崎】
④椎葉の秋節【宮崎】
⑤椎葉の木おろし唄【宮崎】
⑥椎葉の駄賃つけ節【宮崎】
⑦熊ひき唄【長野】
⑧線路搗固め音頭(保線音頭)【宮城】
⑨津軽の子守唄【青森】
⑩越名(こいな)の櫓漕ぎ(ろこぎ)唄【栃木】
⑪肥後土搗き(つちづき)唄【熊本】
⑫音戸の舟唄【広島】
⑬串本の子守唄【和歌山】
⑭金毘羅街道馬子唄【徳島】
⑮最上川舟唄【山形】
⑯秋田草刈唄【秋田】
⑰宮城馬子唄【宮城】
⑱沖揚げソーラン節【北海道】
初めて聴いたときの気持ちを鮮明に記憶はしていないのだけど、でも、「あぁ、あったんだ。この日本にも、働くひとの、あらゆる感情を込めた、働くひとのなかから生まれた音楽があったんだ」という感動は、じわ~~っと憶えています。
民謡のようでありながら、もっと力強く、もっとお腹の底から湧き上がってくるような歌詞とリズム。ことばには方言が多いので、歌詞カードなしに理解するのは難しいのだけど、でも、なんともいえず、ずっしりと響いてくる音たち。歌い手の息づかいも聴こえてきて、ほんとに湯気があがりそうな、そんなかんじ。
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goriさんのコメントに書かれた、「しごとメシ」のくだりを読んですぐに、「あのCD、久しぶりに聴きたい!!」って思いました。
いままでにいっぱいCDを手放してきたけど、このCDが手元に残っている確信はありました。なにしろ、足を棒にして探し回った想い出と、やっぱり「日本にだって、働くひとの音楽はあったんだ」という、わたしのなかの大事な「証拠」なので、いつも聴くわけじゃないけど、でも、処分することはできませんでした。「あのへんに入ってるんじゃないかな」と想像した、ほぼその場所に、CDはありました。
きのう、帰りの遅い相棒ちゃんのごはんを作りながら、ひとり台所で聴いてみました。
なんかねぇ、自然と、掛け声が出ました。
なんとも説明しにくい、でも、ほんとに自然と湧き上がるような掛け声が。
音楽の根っこって、やっぱり、「生きること」のなかにある。「働くこと」のなかにある。きっと「誰かを愛する」ことのなかにある。
やっぱりそうなんよ。
そう、あらためて、確信をしました。
そしてね、汗水垂らして、山のなかで働くひとのための「しごとメシ」。
なんと尊いお弁当だろう。
お弁当箱のなかにぎゅぎゅっと詰まった「白ごはん」と、ふりかけと、梅干しと、冷たいお茶の、なんと逞しくて、美しいことだろう。
ほんとに、ほんとに、そう思いました。
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ロックを愛するgoriさんだけど、その根っこには、きっと、「日本のワーク・ソング」が流れてる。みなさんにも、わたしにも、きっと流れてる。
そんなことを思いながら、今日は、冷たいお茶漬けをじっくりとすすってみたい、そんな気分です。
goriさん、言及を快くOKしてくださってありがとうございました。
感じたリスペクトを十分には表現しきれてないけど、どうぞお仕事、がんばってください。そして、まだまだ、まだまだ暑いけど、冷たいお茶漬け、しっかり食べて、体を大事にしてください。
おかげさまで、わたしのなかでの「音楽の聴き方」、またひとつ、豊かになったと思います。
ほんとに、ありがとうございました。