今朝、夜勤明けのナースが私の部屋に強いノックとほとんど同時に入ってきて、ものすごい勢いでいまの現場の状況について「あなたはわかっているのか?これでいいと思っているのか?」と烈しく詰め寄ってきた。
正直、面食らった。
構えのないところにカウンターパンチを受けた感じ。
嵐のように一方的にものすごい勢いで話して帰っていった、ようにその時は感じてしまったのだけど、その後、ずっと考えてみて、これは今こそ「聴くべき話」だったんだなと納得した。
複数の感染症に同時に翻弄されて、危機的状況にある現場のなかで起きていること、スタッフの側、入院患者さんの側、どちらにとっても「非常事態」であることに、あらためて気付かされた。
そのなかで私がすべきことは何か、できることは何か。
その場で即答はできなかったけど、でも、明日にはしっかり方針を立ててみんなに伝えなければならない。
苦しい、というのが正直な気持ち。
でも、これは、今日聴くべき話だったと、先送りにはできなかった話だと、同時に思う。部屋を訪ねてきた夜勤明けのスタッフも、きっとそれなりに勇気を出したに違いない。
大切にすべきものが複数ある日々のなかで、優先順位をつけて、選択しなければならない場面が必ずある。
そのときの自分の「物差し」を揺らしてはいけないと思うけど、揺れてるな、揺れかけてるな、と感じる場面は残念ながら、ある。
でも、今日みたいにスタッフが「聴くべき話」を投げかけてくれたときが、自分の揺れをチェックする大切な機会なんだと思う。
苦しくない、とはとても言えないけど、でも、逃げたいとは思わない。
お風呂に入って、頭を少し軽くして、また明日。
臨床実習真っ最中の相棒ちゃんと、現場で苦悩する私。
どっちもがんばれ。