nonchiのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

しずかな、雨の京都で。

こんばんは。

行ってきました、アン・サリーさんのワンマンライブ「Prism」。奈良・大阪・京都の関西3公演の最終日、京都国立博物館の講堂で開かれました。

朝6時前に起きて家のお掃除をして、すっきりした気分で出発。

 

5年以上ぶりの京都は、生憎の雨模様。でも、なんとも雰囲気のある朝でした。

 

まずはおいしい珈琲を。

 

お目当ての喫茶店では、ビートルズがちっちゃめのボリュームでゆったりと流れていて、おいしい珈琲のモーニングセットをいただくひとときが、とても心地よかったです。

 

ゆっくり珈琲を楽しんだあと、ライブの開場まで2時間半ぐらい。

 

博物館をじっくりみるか、雨の京都を散歩するか、随分迷ったのだけど、こんな機会じゃないと博物館をチョイスすることはあんまりないかな、と思ったので、早めに入場券を買って館内へ。

 

初めて「音声ガイド」までレンタルして、じっくり観てまわりました。

 

総じて思ったこと。

 

時代を超えて残ってきたものは、やっぱりすごい。いろんな種類の美しさに触れて、静かにこころが躍りました。「あぁ、こんなふうに色合わせして服を着てみたいな」とか、「テーブルに花をこんなふうに飾りたいな」とか、いまの暮らしにむけての刺激をいっぱいもらいました。歩き方もちょっとふわっと、いつものわたしと違ったりなんかして、すてきな時間を送りました。

 

そして、いよいよ、ライブ会場へ。

ステージは装飾は一切なく、シンプルな音響装置だけ。

でも、アン・サリーさんとギタリストの市川和則さんの登場で、そのシンプルなステージ全体が素敵な写真のフレームみたいに見えました。

 

初めて「生」で聴くアン・サリーさんの歌声は、最初の曲の1小節目から、こころとからだをふわっと包み込んでくれるようなやさしさに満ち満ちていて、特別に哀しいわけでもないのに、涙がぽろぽろこぼれてしまいました。

 

知ってる曲、初めて聴く曲、いろいろ。日本語の曲も英語の曲も、韓国語の曲、琉球のことばの曲、どれもすべて、「アン・サリー語」みたいに聴こえる、ほんとにやさしい、神秘的な声。

 

それと、いわゆる「ドレミファソラシド」で書き表せない音。音階のあいだを自由自在に、縦横無尽に跳びまわるような歌い方が、たまらなく素敵でした。

 

曲と曲のあいだのMCも、とってもやさしくて、それ自体が音楽みたい。ギタリストの市川さんの演奏も、今まで聴いたどのギターよりもやわらかくて、あったかい音でした。

 

どの曲も素晴らしかったのだけど、一番印象に残った曲。

 

悲しみよ こんにちは

 

手のひらのそよ風が

光のなか き・ら・き・ら 踊り出す

おろしたての笑顔で 

知らない人にも「おはよう」って言えたの

 

あなたに 逢えなくなって

錆びた時計と 泣いたけど

 

平気 涙が乾いた跡には 夢への扉があるの

悩んでちゃ行けない

今度 悲しみが来ても 友達迎える様に微笑(わら)うわ

…きっと 約束よ

 

降り注ぐ花びらが

髪に肩に ひ・ら・ひ・ら ささやくの

出逢いと同じ数の

別れがあるのね あなたのせいじゃない

 

想い出 あふれだしても

私の元気 負けないで

 

平気 ひび割れた胸の隙間に 幸せ忍び込むから

溜息はつかない

不意に 悲しみはやってくるけど 仲良くなってみせるわ

…だって 約束よ

 

平気 涙が乾いた跡には 夢への扉があるの

悩んでちゃ行けない

そうよ 優しく友だち迎える様に微笑(わら)うわ

…きっと 約束よ

 

不意に 悲しみはやってくるけど 仲良くなってみせるわ

…だって 約束よ

 

斉藤由貴さんの原曲はアップテンポだけど、アン・サリーさんはゆったりと、静かに。そうなんだよね。約束したんだよね。この悲しさを、忘れたり、どこかに押し込めたりすることなく、そのまま、一緒にいればいいんだ。それは、これから出会うひとに対して失礼なことじゃない。この悲しさも、ひっくるめて、全部が、これからのわたし。

 

最後の曲が終わって、ホールが明るくなったとき、あんなに涙が出たのだけど、というか、あんなに涙が出たからこそ、かな(笑)、とても清々しいきもちのわたしがいました。

 

会場で購入したCDにサインしてくれたアン・サリーさん。茶色のワンピースがとってもかわいくて、ふんわりしたボブヘアーもすごく素敵でした。

外に出たら、雨がまた強くなっていたのだけど、とても素敵なお庭だったので、少し歩きました。

 

梅もかわいかった。よ~く見てください。雨の雫が光ってるんだよ。

 

帰り道、路地裏の喫茶店でカプチーノとマフィンを食べました。いろんなこと、思いながら、味わって、ゆっくり。

 

 

電車に乗る前の鴨川は、すっかり暮れかかって、ほんとならもうちょっとゆっくりしていたかったけど、でも、「また来るね」と心のなかで挨拶をして帰ってきました。

 

ほんとにすてきな一日。

しずかな、雨の京都で、あたらしい一歩を踏み出せた気がします。

また明日から、どうぞよろしくお願いします。