のんちのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

ワーキングマザーだけじゃなく。

 

みなさま、日曜日の夜ですね。

今日は、朝の「きなこパン」記事にも書きましたように、朝から食材の買い出しをして、夕飯は、ばあちゃんも一緒に囲みました。

 

「対面式」の魚屋さんで、「奥さん(この言われ方、あんまり好きじゃないのですケド)、今日は甘エビいっときましょ~!!」と、いつものお兄ちゃんに勧められ、ひと盛り500円でご購入。なかなかに立派なエビちゃんだったので、頭を先に取って、お味噌汁のだしにしました。あとは、今年最初の柿を買いまして、わかめといっしょに酢の物にしました。トマト、みなさんのとこでも高いですか?わたしのとこでは、今日も3つで500円近くしたので、思わず「高っっ!!」と独り言。お野菜は空心菜としいたけのオイスターソース炒めで補って、一番右のお皿は、薄あげ(油揚げ?)の上にチーズをのせて、トースターで焼きました。

 

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ばあちゃんはエビスビールで、わたしはノンアルビールで、娘は氷水(笑)で乾杯。なんやかんやとワイワイ喋りながら食べました。

 

明日も仕事以外の用事で夕方からちょっと出かける以外は、ゆったりできそうなので、気持ちがだいぶ楽でして…、入浴剤入れて、鼻歌うたいながら長風呂をして、お風呂上りに韓国で買ってきたお顔のパックをしながら、久しぶりに、ある本を引っ張り出してきて読みました。

 

『おかえりなさい、おかあさん』~ワーキングマザーと子どもたちの30のお話

久田 恵(ひさだ めぐみ)さんというノンフィクション作家が書かれたエッセイです。

 

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『日経Woman』っていう雑誌に「子どもたちの応援歌」というタイトルで1989年4月から一年半連載された、わりと短めのエッセイを中心に構成されています。エッセイは、「働く母親とその子どもたちが出会うささやかな現実とその内面のドラマを寂しさや悲しさ、苛立ち、喜びをひっくるめてありのままに描くことで、彼や彼女たち(子どもたちのことですよね、←これ、nonchiの独り言ね)にそっとエールを送りたい、そう願っただけ」(おわりに、より引用)ということで…。

 

私がこの本を手にとったのは、もう10年以上前。気持ちが行き詰まると、古本屋さんに出かけて、1冊100円コーナーを隅から隅まで物色し、何冊も買い込んでいました。この本を見つけたときは、まず久田さんというので「あっっ」と思い、そして、タイトルに泣きそうになりました。立ち読みで「はじめに」のページを開いて、サブタイトルの「——働く母親とその子どもたちがどこかで味わった思いを伝えたい」ということばに、「あぁ、これ、ここでこれ以上読んだらあかん。わたし、絶対、泣くわ」と思ったので、そのままレジに行ってお金を払い、家に帰って、ひとりでポロポロ泣きながら読みました。

 

Ⅰ 自分が子どもだったことを覚えていますか?

Ⅱ 母親にも泣きたい朝がある

Ⅲ 明日は元気になる方法

Ⅳ 母親が会社の顔になるとき

Ⅴ 子どもと共に生きるということ

Ⅵ 子育てとは祈りのようなもの

Ⅶ みんなで囲むシチューは温かい

 

目次だけでも、ちょっとウルっとくる方おられるんじゃないでしょうか?

 

働いているおかあさんといっしょに、一生懸命がんばっている子どもたちが、いっぱい登場するんです。そして、子どもたちをとおして語られる、おかあさんたちも――。

どのエピソードも、当時のわたしと〇〇(娘)に重なるところがあって、ほんと、どんだけ泣いたかわかりませんです。

 

著者の久田さんご自身も、シングルマザーでワーキングマザー。わたしも、そう。だから、余計、琴線に触れるところがあったんだろうと思う。

 

「おわりに」のなかの一文は、いまでもわたしの「めじるし」的なことばです。

 

思えば、親にできることは、自分の選んだ人生を生ききってみせること、そしてたとえいろいろな困難はあっても、生きるということはかくも面白いことだと身をもって伝えてやること、しかないだろう。

 

でも、時間がたつにつれて、わたし、しんどいのはワーキングマザーだけなのかな、って思えてきましてね。おとうさんだって、そして働いていない、あるいは働けないおかあさんだって、それぞれに、しんどいときってあるんじゃないかなって。仕事は、大変だけど、社会とつながることができる。子どもとちょっと離れて、そういう意味では、「ひと呼吸おける」ともいえる。「仕事をする自分」という、「おかあさん」とは違う自分を生きることができる(しんどいけど、ね)。ずっとお家にいることを楽しめる状況にあるおかあさん、おとうさんならいいけど、そうじゃなければ、ずっとおうちで子どもと向き合っていることが、苦しいおかあさん、おとうさんもいるかもしれません。

 

そんなおかあさんや、おとうさんにも、「子どもも、あなたも、がんばってるね。おつかれさま」っていう労いの視線、ことば、必要なんじゃないかなって。偉そうに聴こえたらごめんなさいね。でも、そんなふうに、だんだん、どんどん、思えてくるここ数年です。わたしたちの親の世代は、「女性がはたらく」ことそのものが、非常に大変な時代でした。でも、いま、私たちの世代が抱える「しんどさ」は、またちょっと違っていて、しかも、見えにくくなってきている気がしています。

 

どんな家族も、どんなひとも、めっちゃおっきな、きらびやかな幸せじゃなくても、ほっと一息つけて、「明日もがんばろう」って思えて、「家族が大切」って思えて、自分のことも大切にできる、そんなかんじ、ワーキングマザーだけじゃなく、どんなおかあさんにも、おとうさんにも、子どもたちにも、必要だと思っています。

 

それと、もうひとつ、わたしが、仕事上のポジションが変化していくなかで、共感を強くもっている一文があります。

 

子どもを抱えて働く母親は、同じように働く母親に優しくなければならない。仕事の能力とは、共に働く相手への配慮だということ(後略)

 

この本を、泣きながら読んだことがある私だからこそ、気付いてあげたい。そして、ちゃんと心に届くことばをかけられる私でいたいと、すごく思っています。

 

あ、日付が変わっちゃう。でも、今日は、なんとなく、いい眠りにつけそうな気がします。おやすみなさい。明日もいい日でありますように~~~☆🌙☆🌙☆🌙