のんちのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

「わたしの色」の扉を開く。

うちの職場は、メーデーが「祝日」扱いだ。もちろん24時間365日稼働する医療現場だから、「みんなでお休み」というわけにはいかないけれど、休めるひとは休む。休めないひとは別の日に休めることになっている。

 

今年のわたしは「休めるひと」。ならば全力で楽しませてもらおう、ということで、行ってきたのは「さをり織り一日体験」。数か月前に別の場所で織らせてもらった時、「教えてもらうなら、ぜひ」と勧めてもらっていた場所。

 

10時のオープンと同時に伺い、夕方5時前までたっぷりと、どっぷりと、「手織り」の世界に浸りきった。

 

織物は、「縦糸」と「横糸」の交差によって出来ている。「体験コース」では、あらかじめ黒色の縦糸が張られた織機に、たくさんの糸のなかから自分の好みの糸を選んで織っていく。

 

わたしの好みでは、縦糸は黒じゃないほうが・・・と思ったのだけど、あとで調べてみると、黒色の縦糸が一番「横糸との相性が万能」らしい。

 

「糸を選ぶところで迷いすぎず、直感でいま織りたいと思う色を選んで、とにかく織り始めてみることですよ」というアドバイスどおり、心の向くままに糸を選んで織ってみた。

 

 

そっと流れるBGMと、数人の塾生(ここでは生徒さんのことをそう呼ぶのだそうな)が織る音と、時々先生が声をかけてくれる以外は、とても静か。手と足をリズミカルに絶え間なく動かしながら、でも、頭のなかは、心地よく「空っぽ」なかんじ。目の前に織り上がっていく布だけが、頭のなかいっぱいに広がるかんじ、だろうか。

 

縦糸の長さギリギリまで織らせてもらい、家に持ち帰ってあらためて眺めてみた。

 

これは、「深海」

 

これは、「ヨーヨー釣りのヨーヨー」

 

これは、「ラズベリーチョコ」

 

 

 

これは、「サバンナの夕陽」

 

これは「アフリカンパワー」



自分なりに、布から膨らむストーリー。

黒の縦糸もイイもんだな、と思った。

 

 

「体験」はあくまで「体験」。

ここからが「本番」だ。

 

 

「わたしの色」の扉を開くのは、わたし。

 

 

明日から、「塾生」に、なる。