のんちのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

あったかいお芋の天ぷらを。

東京のバス停のベンチで路上生活をしていた大林三佐子さんが頭を殴られて亡くなってから、あっという間に一年が過ぎたということに、恥ずかしくも、新聞の記事で気付いた。

自分自身が彼女だったかもしれないと、リアルに想像できるより、わたしはずっとずっと余裕のある暮らしをしている。おしゃれができて、相棒ちゃんは、お財布を極端に心配せずに、スーパーのかごに欲しいものをポンポンと入れる。毎日あったかい湯舟に手足を伸ばして、たまには映画を観に行ったりもする。

今も仕事の帰りに頑固一徹おかんが「天ぷら揚げるから、寄って行き」とメールをくれて、目の前で揚がるお芋さんの天ぷらを頬張っている。


三佐子さんに、この飾りっ気のないおかんの天ぷらを、ふーふーいいながらかぶりつかせてあげられたらよかったのに。彼女の姿を見かけたわたしに、それができたか。おかんなら、間違いなくそうする気がする。


「あんた、ごはん食べたか?」





ひとを見殺しにしない世の中を、ほんとはみんな求めているはずだと、かなしさのなかにも、希望を見つけたくなる、そんな記事です。


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甘いもんは、こころに効く。

クレープは相棒ちゃんが、あんこはおかんが作ってくれた。

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甘いもんのおかげで、今日はゆるゆるっとしたこころで掃除と洗濯ができた。

夕方からはちょっと編み物しようかと思う。

明日とあさって、看護大学の学生さんが実習に来てくれる。ちっちゃい病院だけど、伝えたいことは山盛りある。

お互いを刺激しあえる、そんな時間になりますように。

さぁ、手を動かしながら、こころのストレッチをして、コンディションを整えよっと。

みなみなさまの日曜日の夕方も、穏やかだといいな。

ちょっとしたことに落ち込む週間、明けた。

何なんでしょうか。

最近、ちょっとしたことに落ち込む日々でした。

 

元をたどれば結局自分に「根っこ」があることなのに、相棒ちゃんやら、頑固一徹おかんやら、そのほか、身近な人びとにトゲトゲしてしまったり、仕事でうまくいかなかったことについて、「お門違い」な言い訳を自分に対してしてしまったり、そういう自分にちょっと疲れて、大好きな台所しごとも、なんだか粗雑になって、食べるものも、なんだか心のこもらないものになってしまったり。

 

いやぁ~~~、なんか、しんどかったわ。

 

そもそも、わたしは割と、というか、かなり、くよくよ、いじいじ、うじうじするタイプなのだけど、何のスイッチなのか、それがやたらとひどくなる時があって、ここしばらくは、まさに「そういう時」のど真ん中だった。

 

で、それが「明けた」かんじがするのはなんでか、というと、意外や意外、頑固一徹おかんに愚痴ったから、かもしれない(笑)。

 

**********

 

ちょっと前に、頑固一徹おかんは、バスに乗ってるときに、お気に入りのメガネを失くしてしまった。そりゃ、大層に落ち込んで、めっちゃブルーになっておられたのだけど、「また新しいフレームを楽しんだらええやんか」と何とかなだめて、昨日、親子3代(うちは相棒ちゃんも近眼)お世話になっている眼鏡屋さんへおかんを連れて行った。とてもセンスのいい店主さんと3人、満場一致で、失くしたメガネと色違いのフレーム(前回がモスグリーン、今回、なんと赤です、赤)を選んで、そのまま頑固一徹おかんの家へ泊りに行った。

 

帰り道で、お魚のおいしいスーパーの半額のお刺身を買って、おかんが作っておいてくれた「ばら寿司(ちらし寿司)」と一緒にいただいた。

 

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おかんはご機嫌さんで、熱燗を1合と、缶ビール1本を吞みながら、いつもは威勢がよくて憎たらしい娘(わたしね、わたし)がボソボソっと愚痴るのを上手に傾聴してくれた。別に助言するでもなく、もちろん否定するでもなく。

 

で、何年ぶりかで一緒にお風呂に入って、おかんのベッドの横の畳に布団を敷いてもらって寝た。(あ、相棒ちゃんは、友だちと映画を観て、帰りに焼肉を食べに行くとかで、大喜びで単独行動)

 

夜中、何回か目が覚めたけど、二度寝、三度寝して、朝、少し早めに起きて、おかんが作ってくれた栄養満点の朝ごはんをゆっくりいただいた。

 

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「酒でも呑めたら、もっと楽になるやろけどな」とおかんは言ったけど、シラフでも、十分楽になりました。

 

腹立たしかったり、もどかしかったりする、いろんなこと、そういえば、その昔、頑固一徹おかんも同じようなことで烈火のごとく怒り飛ばしたり、やけ酒と思われる「寝酒」を呑んだり、してたよな・・・って思う。

 

なんか、やっぱり、自分は「おかんの娘」なんだなぁと思う。よくも、悪くも(笑)。

 

そんなことをぼんやり思った程度で、何がどう解決したわけでもないのだけど、なんとなく、いやな気持ちのしばらくが、明けた。

 

 

 

 

親って、ありがたいんだな、と思う。

もちろん、また、ケンカするんですけど(笑)。

相棒ちゃんの、重たい言葉。

ゆうべ、20時過ぎは、頑固一徹おかんの家に、東京の弟と、わたしと相棒ちゃんとで早めの夕飯をいただいて、満腹に襲ってきた睡魔に勝てず、ちょっとだけ横になって、おかんが台所で洗い物をしている音をBGMにちょっとだけウトウトさせてもらった後だった。

 

おかんの家にはテレビがないので、弟がスマホでYoutubeの選挙速報番組みたいなのを流してくれた。いまのままでいいはずがないけど、どこまでそれが投票行動につながって、実際の票になるのか、全然読めないなかで開票が始まった。そして、どんどん自民党の議席が増えていって、それよりすごい勢いで維新の議席が増えていった。

 

「この国はどないなっとんねん」と呟いているおかんを置いて帰路につくのは、ちょっと後ろ髪がひかれる思いもしたけど、でも、また1週間が始まるし、あとは弟に任せた。

 

帰りの車でも選挙速報を流しながら運転したのだけど、助手席で相棒ちゃんが「維新、強すぎるなぁ」とぼそっと言った。そして続けてこんなことを言った。

 

でもな、おかあさん、〇〇はおかあさんやらおばあちゃんから政治のことをちょっと聞くからまだわかるけど、ほかの子は、どんな政党があるかとか、それがどんなことを考えて、どんなことをやってるとか、全然、ほとんど知らんと思う。〇〇も「れいわ」とか、全然知らんかった。あのおっちゃん(山本太郎氏)の話は、なんかグッときたけどな、だけど、「あなたの1票が社会を動かす」って言われるのって、なんか、ちょっと逆効果っていうか、「こんなになんも知らん私らみたいなのが、どこに投票したらええかなんて、わからへんわ」って思って、選挙に行かへん子たち、絶対いてると思う。ほんま、なんもわからへんもん。

 

・・・・・そうなのか。若い子はそんなふうに思ってるのか。もちろんみんながみんなではないと思う。もっとしっかりした考えをもってる子もいると思う。でも、少なくとも、うちの相棒ちゃんは、そんなふうに思っているようだ。

 

重たいな、と思う。ちゃんと受け止めなくちゃな、と思う。

 

選挙権を得て、社会を変えていくための、大切な1票を投じることができる、という事実を、当の若者がどう感じるか。その現実のひとつを、自分の娘に、見た。

 

うまく言えないけど、まじめに考えるほど、なんだかどよ~んとちょっと暗いかんじになってしまう、それとは対照的に、「改革」をキーワードに、勢いよく、自信満々な感じで未来を語って、多くの議席をかっさらっていった人たち。

 

わたし(たち)に、なにかが足りない。

 

それを、突き付けられた気分。

 

じっくり考えたい。だけど、うつむきたくはない。

 

いろんな感情のマーブル模様な、夜。

 

とか言って、ケーキを焼いてみたりも、した。

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決めるのは、私たち。

朝から自治会のお掃除だったのに、雨で順延。
台所の食材ストックの整理と拭き掃除をして、相棒ちゃんと投票に行って、その足で頑固一徹おかんのところへ来ている。

東京に住んでいる弟と2年ぶりに再会。少し険悪な空気が流れたしばらくだったので、おかんがやや強引に呼び寄せた(のだと、わたしは想像してる)。

みんな、投票に行ったかな。
車を運転しながら、すれ違う車や、通行人を見るたび思う。
今より少しでも、暮らしを見つめられる、暮らしを変えていける政治を選びたい。

同調圧力や、ぼんやりした空気によって束ねられた「私たち」でなく、お互いを認めあって、支えあっていける「私たち」を目指したい。

決めるのは、私たち、なんだ。
そう思ったら、投票所の前で相棒ちゃんの手をぎゅっと握りたくなった。けど、もうお年頃だから(笑)、遠慮した。


でも、そんな熱い気持ちがこみ上げる、初めての母娘投票だった。

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夢の扉が開いた日。

ご無沙汰しておりました。

途中、いろんなことがあったのですが、今日の夕方、相棒ちゃんのAO入試の合格通知が届きました。

ほんと、いろいろあったんです。

何回か連載できそうなほど(笑)。



でも、よかった。



夢の扉が開きました。

っていうか、相棒ちゃんがこじ開けたんだな、きっと。



今夜は頑固一徹おかんと3人で祝杯です。


見守ってくださったみなさん、ありがとうございました。そういうのも、みーーーんな、相棒ちゃんのちからになったんだと思っています。


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座って編み物できる喜びよ(笑)

ちょいとぎっくり腰だったわたしに、たくさんやさしいお言葉ありがとうございました。「わたしもやったことあるよ」のお声もいくつもいただき、「そうそう、そうなんよー、自分の足の指がものすごく遠いのよー」とか「ほんとにちょっとしたことでやられてしまうのよねぇ」とか、相づちをうちながら読ませてもらいました。


そう、あの一番痛かった日に、でも、ものすごくやりたかった編み物(笑)。寝転んで、天井に向かって編み針を持っている自分には笑えてしまいました。もちろん、スタートから程なくして腕がプルプルして、いくらも編めないままギブアップ。昨日あたりからやっと腰も本調子一歩手前まできたのと、本日金曜日で明日がお休みなので、夕飯を早めに済ませて念願の「座って編み針タイム」を楽しみました。


秋冬に向けて、ちょっとシックなテイストのコースターが欲しかったので、ベージュのリネンと、黒のコットンとを2本どりにして編んでみたよ。

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2本どりで編むと、微妙に黒が勝ったりベージュが前に出たりして、変化があっておもしろい。おもしろついでに、革の切れ端を手縫いで引っ付けて「持ち手」みたいにしてみました。

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で、さらにノッてきたので、別のウールの糸でもクルクルと編んでみた。

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秋ってなぜだか手仕事がしたくなる。

コースターは、すぐにできちゃうので一番好きな作品のひとつ。いくつもあっても仕方ないと思われそうだけど、コーヒーカップやガラスのコップに合わせて選ぶのが楽しいのです。

編み物のお供には、友だちがおくってくれた立派なカボチャをつかってプリンを作りました。

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おいしいのなんのって!!



座って編み物ができて、おいしいプリンも食べて。


幸せな金曜日の夜であります。