nonchiのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

サンタさんからの手紙。

こんにちは。

ホワイトクリスマスって、人生で数回しか経験したことないですが、ふと想い出した♡高校3年生のときに、当時の彼氏とデートしたクリスマスイブ、そういえば、雪が降ってました(笑)。今日は、眩しいぐらいのお天気です。なんで、そんなこと、想い出したんだろ~。我ながら、ちょっとカワイイです。

 

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わたしは、娘に宛てて「サンタさん」からのお手紙を書いたことが何度かあります。自筆にするとバレてしまいそうなので、脅迫状みたいに、新聞とか広告からひらがなを切り取って、貼り付けてお手紙にしてみたり、わざと利き手じゃない左手で書いてみたり、いろんな工夫をしてきました。それとか、「あれ?なんか玄関のほうで音がしたみたい。〇〇、見ておいでよ」とか言って誘導したり、思い起こせば、娘のおかげで、たのしい企みをいっぱいさせてもらいました。

 

そういうわたしですが、わたしのおかんは、何度かお話ししたことがあるけど、ものすごい「仕事人間」であり、アフターファイブは、子どもそっちのけで(笑)社会運動をしてきたひとなので、クリスマスなんていうイベントには関心がものすごく希薄。加えて、いつも言われていたことは、「あったかいおうちがなかったり、ご飯も食べられへん子どもたちが世界中にいっぱいいてるのに、あんたたちだけがしあわせでいいとは、おかあさんは思ってません」っていうことでした。

 

それでもね、たぶん小学生の低学年ぐらいまでは、二段ベッドの上(わたし)と下(弟)の枕元にプレゼントを置いてもらってたと思います。クリスマスケーキとか、ごちそうは記憶がないけど、プレゼントだけは、もらってました。

 

もらった記憶は曖昧なのだけど、一度だけ、手紙だけで、プレゼントがもらえなかったことがあって、その記憶だけは、ものすごく鮮明に残っています。

 

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わたしも、3つ下の弟も、もちろんプレゼントはもらえるものだと信じて疑いなく、クリスマスの朝、目が覚めました。そしたら、枕元に、手紙だけが置いてあったんです。その文面、一言一句は憶えてないけど、内容はこういうものでした。

 

のんちゃんへ。(これ、ホントの名前)

のんちゃんとけんちゃん(弟、これもホントの名前)はきっとプレゼントを楽しみに待ってくれていたと思うけれども、今年はサンタさんは、のんちゃんとけんちゃんにはプレゼントを届けないことにしました。それは、あなたたちが、まわりのおとなの人たちから、もうすでにたくさんのプレゼントをもらったり、おいしいご飯を食べに連れて行ってもらったり、たのしいことがいっぱいあったからです。サンタさんはそれを空から見ていました。それで、今年は、のんちゃんやけんちゃんよりも、さみしい子どもたち、まだプレゼントを一度ももらったことがないお友だちのところに届けようと思います。きっとふたりともがっかりすると思うけれども、サンタさんは、ふたりに、さみしいひとの気持ちがわかるひとになってもらいたいと願っているのです。自分だけがうれしいのではなく、ほかのお友だちのことも考えられるひとになってくれることを、サンタさんは応援しています。のんちゃんのことはちゃんと空からみています。がんばっていることも知っています。いつも、けんちゃんのめんどうをみてくれてありがとう。サンタさんは、いつでものんちゃんを応援しています。また来年、会いましょう

 

子ども心に、ショックでした。弟とふたりで、わんわん泣きました。絶対もらえると思っていたから。まさかお手紙だけなんて、考えもしなかったから。当時のわたしは、サンタさんがおかんであることは薄々気付いていました。そして、この手紙で確信しました。「サンタさんはおかあさんなんや」。そして「おかあさんは、やっぱり厳しいひとなんや」。

 

弟は、ほんとにサンタさんがいると、当時はまだ信じていたので、「サンタさん、なんで僕のとこだけ、何もくれずに行ってしもたんやろ」って、まるで見放されたようにショックがっていました。その姿がまたかわいそうで、そんな気持ちにさせたおかんのことを、とても恨めしく思いました。

 

だけど、クリスマスのあと、何日も、寝る前にその手紙を読み返して、布団のなかで泣きながら、でも、おかんの言いたかったことを、自分なりに受け止めたんだろうと思います。

 

おかんは、直接、「わたしが書いたんや」ということをわたしに告白することはなかったし、その後、おおきくなって「あのときのクリスマスの手紙やけど」みたいに話した記憶も、いまはないのです。だけど、ささやかながら、家の中に小さなクリスマスの飾りつけをするたびに、娘とおいしい食事を囲むたびに、ふと思い出すのです。もらったはずの、たくさんのプレゼントよりも、たった1回、もらえなかった、あのクリスマスのこと。

 

うちの「お幸せ」なJKにも、「こんなクリスマスがあったんよ」と、話してみようかな。娘はどんな反応をするだろう。

 

多分ですけど、こう言うんじゃないかな。

 

あぁ、ばあちゃんらしいな。

 

そう。ばあちゃんらしい。その厳しさと、やさしさと、ちゃんとわたしのなかに記憶しておきたい。真似はできないし、ちょっとしたくもない(笑)のだけど、でも、間違いなく、わたしの、娘の「根っこ」のひとだから。

 

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