娘とわたしの「伝説」の1冊があります。
『ロッタちゃんとじてんしゃ』
絵のタッチが、いわゆる「こども騙し」なかんじじゃなく、細部まで臨場感にあふれて、おとなもこどもも楽しめる絵本。
ストーリーは、5歳のやんちゃな女の子ロッタちゃんが、自転車を手に入れるまでのドタバタ劇。おにいちゃんやおねえちゃんのやることを、「わたしだってできるわっっ」とむきになって、あれこれ、あれこれ・・・。
リンドグレーン 作(長くつしたのピッピ、ご存知ですか?)
ヴィークランド 絵
やまむろしずか 訳
1976年初版で、偕成社から出版されています。
ま、それはいいんですよ。
なんで『伝説』かというと・・・
この絵本、とにかく長いんです。文字量も多くて、絵本と言うより立派な本。
で、ある晩、「寝る前の1冊」の読み聞かせをしようと、娘にリクエストを聞くと、「ろったちゃん」ということで、「う~ん、長いからしんどいなぁ」と思いつつ始めることに。
(読み始めて、何ページか進んだところで)
娘「・・・・・ん?おかあさん、なんか、おはなしがちがってる」
私「・・・・・え?ちゃんと読んでるよ」
娘「いつもとおはなしがまちがってるから、おかしいわ」
(読み聞かせは続きます)
娘「・・・・・おかあさん、おかあさん、おかあさ~~~ん!!」
私「なに?!なによ?」
娘「おかあさん、ねてるやん。それに、さっきから、おはなし、ずっとまちがってる」
私「そんなことないよ!!ちゃんと読んでるやん。寝てないもん!!」
(このあとは、なんとか、最後まで読み切るが、どうやら、途中で寝ぼけてしまって、
絵本に書いてない内容を寝言のように読んでたらしい)
↑
このやりとりがあった夜以降、娘のリクエストが「ロッタちゃんとじてんしゃ」に集中します。そして、不思議なことに、何度読んでも、途中で睡魔に襲われて、「寝言でうそばっかりの読み聞かせ」になってしまったのです。
娘は、いまでも「お母さん、『ロッタちゃとじてんしゃ』は伝説やわ。たぶんお母さん1回も、最後まで読めたことないもん。まるで催眠術にかかったみたいやった。そのお母さんが見たくて、何回もリクエストしたの、めっちゃ。憶えてる」と。
このブログを書くのに、実際の本の画像を探してみると、読み聞かせするお母さんのコメントにやっぱり書いてましたよ。「長いです」って・・・。思わず笑っちゃいました。あ!!ここにも、私と似てるお母さん見つけた!!って思いました。
お仕事のあと、睡魔と闘いながら、「おやすみの1冊」の読み聞かせをがんばってるみなさんっっ。がんばってね。お子さんは、あなたのその声も、その光景も、ちゃんと、ずっと、憶えていてくれるから♡♡