最近の、こころをほぐす方法はもっぱら手芸です。
なかでも、まん丸のものを編んだり、縫ったりするのが楽しいこの頃。
「いつか手芸三昧の日々を送ってやるのだぁ~~」と毛糸や生地を買い貯めて、もう何年経つのでしょう(笑)。セーターや靴下などの大物を編める気がしないわたしは、最近コースターづくりに没頭しております。
まん丸に編んだコースターのアクセントにしているのは、インドのラリーキルトの「切れ端」。ラリーキルトというのは、インドの暮らしの知恵で、使い古した生地を何枚も重ねて波縫いでひっつけることで、布の強度を補強して、新たないのちを布に吹き込んだものです。色合わせが絶妙で、擦り切れた生地がまたとても美しい。本当の意味で「豊かに暮らす」ことを教えてくれます。
それから、黒とベージュの麻の糸を2本どりにして、こんなのも編んでいます。
こちらのアクセントには、オーダーで靴をつくってもらった工房で譲り受けた、イタリア製の革のこれまた「切れっ端」を、超絶我流で縫い付けました。よくもまぁ、こんなテキトーに作るよな、と自分でも感心しますが(笑)、わたしはこういう「行き当たりばったり」な作風です(あれ、人生も、かな、笑)
それから、これも30年近く前に「パッチワークでもしよう」と思って買っておいた生地と着古したジーンズをリバーシブルにして縫った布のコースター。
わざとひとまわり大きめに作って、カップのまわりに赤の差し色がしっかり見えるようにしました。ここにホットミルクのカップをのっけると、とてもかわいくて、そして元気が出ます。たかがカップ1杯の飲み物、だけど、それだけで一日の気分が明るくなったり、するもんです。
土曜日には、そんなかんじで作りためたいくつかの作品を、ちょっとしたマルシェみたいなところで売らせてもらいました。
これがまた、ものすごくいいお天気で、暑いぐらいだったもんだから、「毛糸のコースター」は全然人気がなくて(笑)。でも、いつもの病院での仕事と違う場所で、違う仕事(もどき)をして過ごした半日は、とても新鮮で、いい気分転換になりました。
こんなふうにして、自分の機嫌をとりながら、腹立たしい世の中のあれこれを横目で睨みながら、毎日を暮らしています。
まん丸のコースターのように、いろんなことが、やわらかく、丸く、運んでいければいいのにな。
そうならないのは、なんでなのだろう。
・・・・・そんなことを考えながら編んでいると、「あれ、何目編んだかな」となって、編み目をほどいてやり直すことになったり、しています。
秋が深くなって、11月も半分まできました。
風邪ひかないで、元気でいましょう。