のんちのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

何を食べても、な日々。

ここまで、医療現場で働いてきて、職場でクラスターも起きて、それでも自分も家族もコロナに感染しなかったのだけど、先月、近しいひとがコロナになって、しかも合併症が重なって、少し深刻な状況が続いていた。


数日前、やっと転院先の大学病院から元の病院に戻ってきたという知らせを受けて、仕事帰りにその病院へ行って、駐車場から見上げて病室の窓越しに姿を確認した。


そしてやっと食事も再開されて、今日は重湯を卒業して少し形のあるものをいただいたそうだけど、本人いわく「宇宙食みたい」に普段の食事からはかけ離れているらしい。それでも口から栄養を摂れることの喜びが、都度送られてくる食事の写真にみなぎっている。


とにかくよかった。順調なら来週には退院できるかも、というところまできた。


わたしはその人が入院してからも、もちろん仕事をして、相棒ちゃんと生活を営んで、食事もお弁当も作って、食べていた。だけど、なんというのか、何を食べても、どこか味覚が遠いところにあるようで、砂を噛むようで、なんとも言えない日々だった。


そこから抜け出して、やっと、おいしく食べられるようになった本日、相棒ちゃんがいないので、一人でジャンクフードを食べたくなり、既製の「あとは焼くだけ」のピザを買ってきて、ゆで卵とバジルとトマトとオリーブオイルをトッピングしてオーブンで焼いてみた。


(バジル、最後に載せるんだった。もみ海苔みたいになって笑っちゃったよ)


まんまるのピザが、なんともほのぼのした気分にさせてくれて、そしてまあまあおいしかった。

今日は野菜もたくさん買ってきたし、明日は元気に台所に立とう。


生きることは、食べること。


あらためて、その思いを強くしたしばらくだった。