のんちのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

おかあさんの千切りキャベツ。

お昼休み、コーヒー片手に書いてます。

 

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我が相棒ちゃん、「お気楽」に見えるけど、「勝負の夏」に際し彼女は彼女なりに、努力はしているようであります。日曜日も、「家では誘惑が多すぎて集中できない」と言って、車で10分のスーパーの一角にあるフードコートに勉強道具を持って出かけて行った。コロナ対策として100点満点ではないと思うけど、でも、マスクして、誰とも話さず、窓に向かって離れて座って勉強しているので、私としては「可」の判断をしている。

 

で、せめて送迎ぐらいはやってあげようと思って、「そろそろ迎えに行こうか?」のLINEをしたけどちっとも既読にならず、電話にも出ないので、どうしたものかと困っていたら、「ごめん、おかあさん、いろいろ見たくなってしまうから、スマホの電源切って小論文書いてました!!」と返事がきた。ふぅ~~ん、ちょっとは努力してるんだね。疑り深いおかあさんは「あ、また、誘惑に負けて、うろちょろしてるんちゃうの?」とか思ってた、ゴメン(笑)。

 

そんな相棒ちゃん。塾から早く帰ってきて、気が向くと、先に夕飯の準備をテキトーに始めていてくれたりする。昨日は、数日前から漬け込んでいた「焼き豚」を仕上げる予定だったので、「ごはん担当はおかあさん」で決定。で、台所に立つわたしのそばで、相棒ちゃんはなんやかんやと雑談をたのしんでいた。

 

焼き豚の「漬け汁」には、先日の梅シロップの梅の実をゴロゴロと一緒に入れておいた。お肉の表面をちょっと焼いたあと、梅の実を含む「漬け汁」を鍋に戻して、そのまま圧力をかける。

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甘酸っぱくて、香ばしい匂いが台所いっぱいに立ち込める、焼き豚の完成を待ちながら、「添えもの」の千切りキャベツをトントンと山のように刻んでいたら、相棒ちゃんがしみじみと呟いた。

 

「おかあさんの千切りキャベツってさぁ・・・

なんか、めっちゃ年季を感じるねん。

やっぱり違うよなぁって思うねん。

あぁ、おかあさんやなぁって思うねん。」

(返す返すも、ここに千切りキャベツの写真がないのが残念。・・・でも、みなさんに想像してもらうのもまた、たのしい、かな)

 

 

へぇ~、そんなふうに思って眺めていたのかぁ。でも、なんか、わかる気がするな。わたしも、自分にも作れるけど、頑固一徹おかんが作ってくれるからこそ好きなものってある。たとえば「牛丼(我が家では『肉めし』と呼んでいる)」とか、サツマイモの天ぷら、トンカツ、水ようかん、和風ハンバーグ、などなど。どれもが定年退職して、少し時間に余裕ができてからのものだけど、でも、わたしにとっては「おかあさんの味」。しかも、それを保育園に通う相棒ちゃんと一緒に頬張らせてもらったこと、とてもあったかく想い出した。

 

相棒ちゃんがわたしに対して、こんなふうに「何でもない暮らしの一場面」を切り取って「おかあさん」を感じてくれていることがとてもうれしい。そして、それを自然に口にしてくれるところも、うれしい。「遅れてきた反抗期やな」って思う、めっちゃムカつく場面もあるのだけれど、それを帳消しにしてもまだお釣りがくるぐらい、この、何気ない雑談が、わたしは好き。

 

さぁ、きょうの晩ごはんは、2日目の「焼き豚」。

また山盛りの千切りキャベツ、

たのしんで、味わって、刻もうっと!!