のんちのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

ゆるやか母娘奈良散歩。

仕事の事情、頑固一徹おかん絡みの予定変更などなどがあって、少し前から楽しみにしていた土曜の夜のイベントに出かけるのを諦めた。無理したら行けたかもしれないけど、でも、その無理はボディブローみたいに後々じわじわきいてきそうな気がしたので、諦めた。

 

ただ諦めたのでは、なんだか悔しいな、と思ったので、1年以上ぶりに、おかんと二人で奈良にドライブに行ってきた。

 

朝、ゆっくりめに朝食を食べて、洗濯物をベランダにたくさん干して、模擬試験を受ける相棒ちゃんを駅まで送って、それから出かけた。

 

途中まではスイスイだったのだけど、目的地に近づくにつれて車がつながり始めて、いつもより随分時間がかかっての到着。

 

「どこに行きたい」というのは特になくて、ちょっと散歩して、おいしいお昼ご飯食べて、甘い物食べて、帰ってこよう、ぐらいの気楽さ。

 

でもね、歩き始めてすぐ、思った。

 

あぁ、おかんは、随分と歳をとったんだな、って。

 

歩く姿勢や、速度や、周りへの注意や、そういうの諸々すべてに対して、そう感じた。トイレの心配や、転ばないかの心配も、ほぼ「常時」必要になったし、なんだろうな、一緒に歩く間じゅう、アンテナを何本も高く張っている感じかな。でも、おかんがとてもうれしそうだったので、自分の疲れはどっかへ消えた。

 

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雑貨屋さんや、古本屋さんなど、おかんの好きな場所をいくつかハシゴしたあと、行きたかったカフェが「6組待ちで1時間かかります」の状況だったので、ドキドキしながら新しいお店を開拓した。

 

 

結果、とてもおいしい和食屋さんに出会うことができた。2階の和室でゆっくり頂くこともできて、ふたりとも大満足。おかんはご機嫌さんで、ビールまで飲んだ(笑)。

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その後は、相棒ちゃんへのいつものお土産、オーガニック素材のドーナツを買って、奈良漬け屋さんでサービス品の「刻み奈良漬け」を買って、大好きなあんみつ屋さんへ。

 

いつもながら、丁寧な接客と、やさしい甘みのあんみつをいただいて、幸せに包まれた。

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おかんが自分のサクランボをわたしのお皿に載せてくれたので、「国産のさくらんぼやで?」と言ったのだけど、「わたしよりあんたのほうがサクランボ好きやろ?」と。おかん81歳、娘52歳のあいだで交わす、かわいい会話に、自分でクスっと笑えた。

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ひとり散歩のときなら、まだここから、もうひと歩きするのだけど、おかんの疲れを考えて帰路につく。

 

帰りは、来るとき以上に道が混んでいて、おかんは助手席でしっかり「お昼寝」できたようだった。

 

帰宅してから、シャワーを浴びるついでに念入りお風呂掃除をして、台所の床をゴシゴシ拭き掃除して、わたしもちょっとだけ遅めの「お昼寝」をして、夕飯は、模擬試験に疲れて爆睡している相棒ちゃんをほっといて、おかんとふたりで「おうちバイキング」をした。

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昨日作っておいたおかずをメインに、「お好きなおかずを、お好きなだけどうぞ」方式でふたりで食べた。おかんは、オリオンビール1缶追加(笑)。わたしはいつもどおり、ノンアルビールでご満悦。

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明日は、おかんを相棒ちゃんに任せて出かけるつもり。

 

おかんの「齢」を実感した一日だったけど、それはどこかで必要なことだったんだと思う。少しずつ、いろんなことが変化していく。そのことを、受け止めながら、つきあっていくのだということに、ゆるやかに気付かせてもらった奈良散歩に、感謝したい。