のんちのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

頑固一徹おかんの、アクセサリー。

こんばんは。

 

ゆうべ、頑固一徹おかんの団地へ、うちの相棒ちゃんとお泊りに行きました。今朝、ゆっくり豊かに朝ごはんを一緒に食べて、ちょっとしゃべって、後片付けをして、帰ってきました。

 

なんだろなぁ、今までで一番、みんながこころ豊かに、お互いのカラーのままに、一緒に過ごせた気がしています。

 

どういう風の吹き回しなんだか。でも、心地よいです。

 

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今日の朝ごはん。

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緑鮮やかな「葉っぱ」は、この季節にちょっとだけ出回る「キャベツの新芽」。無農薬で作っておられる農家さんから昨日届いたばっかりのシャキシャキ。

 

オリーブオイルで、ほんのちょっと炒めて、塩コショウのみ。それをパンの上にのっけただけで、ものすごくおいしい「オープンサンド」。

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3人で争奪戦になりました(笑)。

 

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食後、おかんとちょっとしゃべりました。

 

というのは、今朝、ハンナさん(id:hannna_and_art)さんの記事で見た「カメオ」がすごく素敵で、「そういえば」と想い出したんですよ。「かあさん(あ、わたし、普段はおかんのことを、実はこう呼んでいるんです)も、ちっちゃいカメオ、持ってたはず」って。

 

おかんと相棒が起きてくる前に、おかんのアクセサリー入れの引き出しをこっそり覗いてみたら、ありました、ありました。

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チェーンをつけたらペンダントにもなる、ブローチ。ちっちゃいサイズだけど、わたし、憶えてるんですよ。おかんが、このブローチを買ったときのこと。

 

当時、自分のおしゃれになんて、ほとんどお金をかけたことがなかったおかんが、阪急百貨店の催し会場で、手工芸品のフェアをしてるところに行って、ものすごくものすごく時間をかけて、何度も何度も売り場をまわって、思案した末に、買ったんです。

 

いくらだったか、具体的な値段は憶えてないですが、子ども心に「おかあさんは、ものすごく奮発して、思い切って買ったんやな」っていうのだけ、鮮明に刻みました。

 

当時のおかんのアクセサリーって、このカメオしか記憶にありません。しかも、普段はつけることはなく、何かの「大事な場所」のときだけ。大事に大事に取り出してきたっけ。

 

その後、少しずつ心にも、経済にも余裕ができてくると、おかんは、出かけた先で、ちょこちょことかわいいものを買ってくるようになりました。宝石系じゃなく、あたたかみのある木製のものが多いです。

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おかんは、茨木のり子さんという詩人が大好きです。(わたしも、大好き)

詩がすばらしいのはもちろんなのだけど、茨木さんはとてもおしゃれさんで、料理もすごく上手なひとだったんです。

ちょっと前の「暮しの手帖」に茨木さんの記事が載ったのを私が買ってきたら、「それ、わたしにちょうだい」と言って持って帰り、それからずっと、いつも枕元において、寝る前に眺めるのがたのしみなんだそうです。

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「かあさん、カメオのブローチ、憶えてる?」と尋ねたら、「憶えてるよ、あれしかアクセサリー持ってなかったよな(笑)」って。

 

「奮発して、思い切って買ったときのこと、憶えてるよ」って言ったら、「そうやったなぁ、そんな時代、あったなぁ」って。そして「あんたが使ったらええねん。古臭いこともないやろ? あれはあれで、味がある」とも。

 

「今日持って帰ったらええやん」って言われたんですけどね、ちゃんと持って帰るケース的なものを持参して、あらためて、譲り受けようと思います。そんな高級品ではないけど、でもね、おかんの大事な大事な「とっておき」だったものだから。

 

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わたしも、茨木のり子さんのお洒落が大好きなんです。いろんな服装、してきたけど、最近、「あ、やっぱり、この感じが好きなんだ」って思ってる。

 

茨木さんは、詩も大好きだし、韓国語を勉強なさった大先輩としても敬愛してやみません。そのことは、またあらためて書いてみるつもりです。

 

あれ? なんの話だったっけ?

 

そうだ。おかんのアクセサリー、だった。

 

そうなんです。あんなふうに、がむしゃらに働いて、自分のおしゃれになんて、お金も時間も、遣えなかったおかんですけどね、だからこそ、ゆったり、たのしんでほしいんですよね。そんな気持ちを込めて、朝の会話をしました。

 

直接、そんなことを言うと、こっぱずかしくも、泣けてしまいそうな気がしたので、テキトーにぼやっと、ほわっと、話しましたです。

 

でも、話せてよかった。

 

なので、ハンナさん、ありがとうございました。