こんばんは。
今日はゆっくりさせてもらいました。
何をしたってワケじゃないが、何もしない贅沢。
丁寧にごはんつくって、ゆっくりいただいた。それが最大のよろこび。
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有機農業でつくった「B級品」のにんじんを箱いっぱい送ってもらいました。開けた瞬間、眼に飛び込んできた鮮やなオレンジと、つくってくれた農家さんの写真。もうその時点で元気をいっぱいいっぱい分けてもらいました。
追記:あのね、わたし「B級品」って、むしろ大好き。うちの相棒も、「なんちゅうカワイイ人参なんっっ」って言ってます。きれいにカタチが整ったものよりも、「あたしはこんなふうに伸びたいわけよ」と言わんばかりにいろんなカタチに成長したお野菜に、ものすごく愛しさを感じます。人間だって、そうありたい。誇らしく「B級品」でいたいと思うわけでございます。
そして、料理するとき、包丁を入れてさらにびっくり。なんと柔らかいこと。瑞々しいこと。新鮮そのものです。
夕飯は、人参スープ、おからの煮物、糸昆布の煮物、新玉ねぎのスライス、鶏の心臓(ハツ)の塩コショウ焼き。
人参スープは、人参のやさしい甘さと香りが口いっぱいに広がって、めっちゃおいしかったです。いつもより塩分かなり控えて、人参の味を前面に出して味わいました。
おからの煮物に入れた人参、煮ても色合いが鮮やかなままで、ほんとにきれい。もちろん味はサイコー。
ハツはね、焼き鳥屋さんで必ず頼む、相棒とわたしの大好物。ミドリちゃんは「珍味だぁ」と言って食べてました。相棒は焼き鳥屋さんでバイトしてる(いまはお休み中)ので、焼き上がる匂いに「これこれ、この匂いよ~」と懐かしそうに喜んでいました。かわいがってもらって働かせてもらっているので、お店から離れていること、きっと寂しいんだろうな、と思いました。
それにしてもね、耕すひとは、ほんとに尊い。大事に大事に育てた野菜を、こんなふうにして直接買わせてもらえるのって、とてもうれしいです。野菜の鮮度だけでなく、耕すひとの「想い」もダイレクトに受け取れる。だから味もより濃く感じる。
明日はまた違う人参料理、作ってみます。
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少し前に、話題になった本、憶えてらっしゃいますか?
「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」。
2012年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた「リオ+20」のなかの環境会議でのウルグアイのホセ・ムヒカ大統領のスピーチを、子ども向けのやさしい表現で綴った本です。
「非常事態宣言」のなか、届いたばかりの鮮やかな人参を手に取って、ふと読み返したくなって本棚から出してきました。一部抜粋して、シェアさせてください。
社会が発展することが、幸福をそこなうものであってはなりません。発展とは、人間の幸せの味方でなくてはならないのです。
人と人とが幸せな関係を結ぶこと、
子どもを育てること、
友人を持つこと、
地球上に愛があることーー。
こうしたものは、人間が生きるためにぎりぎり必要な土台です。発展は、これをつくることの味方でなくてはならない。
わたしたちは、何に価値をおくのか。なにをもって「発展」とするのか。
いま、考えるときだと思っています。
おいしい野菜で満たされたお腹とこころで、わたしもゆっくり考えてみたいと思っています。