nonchiのポケットに入れたい大切なもの

「みぃつけた!」な音楽、もの、ひと、ことばを綴る日記帳

「しあわせな家」にて。

みなさま、こんばんは。

夕方からちょっと冷たい雨がパラパラと。ですが、雪に変わるほどの冷え込みではなさそうです。

 

うちの家族は、毎年元旦の朝食は、頑固一徹おかん(日常での呼称は「ばあちゃん」)と、わたしの弟夫婦と、わたしと娘の合計5名様が顔を合わせ、お雑煮で一年のスタートを切る、というのが恒例です。が、今年はわたしが「仕事ばっかりの年末年始」を宣言していたこともあって、「元旦の朝」は、みんなそれぞれ思い思いの過ごし方をして、夕方にばあちゃん宅に集合、ということになりました。

 

突然ですが、うちのばあちゃんは、現役時代は、超絶「仕事の虫」。いま、わたしには「あんたは働きすぎ。どないかならんのか」と口癖のように言いますけども、「どの口じゃ?」と言いたくなるような、今でいうところのワーキングマザーでした。

 

だから、「余暇をたのしむ」とか、「サボる」とか「抜く」とか、ぜんぜんしたことない、というより、そんな暇が一切なかった。だから、わたしの希いは、「いっぱいたのしいこと、してほしい」っていうことでした。絵の道具やら、習字の道具やら、和紙やら、いろいろプレゼントして、「たのしくやってよぉ」って応援してきたけど、それがようやく実を結びつつある今日この頃。ばあちゃんは、78歳になりました。

 

去年、韓国のソウルへ一人旅に行ったとき、版画の先生が出しておられる小さいお店で、ばあちゃんの家の玄関に飾ってもらおうと、買ってきたプレゼント。

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ハングルで「しあせな家」と書いてあります。

 

わたしね、口ごたえばっかりして、かわいくない娘なんですけど、でも、やっぱり、ばあちゃんにはしあわせでいてほしい。ちっちゃいとき、都会から田舎へ家族で疎開してきてそのままその町に住みついて、とっても貧乏で、高校は定時制。勉強が好きなひとだったけど、働き手になることを求められて、16歳からずっと働いてきたひと。世の中の不条理に対して、妥協することをせず、自分よりもしんどいひとの側に立って、モノ申し続けてきたひと。それは、いまでも続いてる。

 

その頑固一徹な生き方は、尊敬してもあまりある。だけど、娘としては、その頑固一徹、カッコいいけど、でも、「しあわせ」でいてほしい。好きな絵本読んで、好きな音楽聴いて、かわいい服を着て、おいしいものを食べて、ちょっと映画観に行ったり、ともだちと旅行に行ったり、してほしい。

 

ご本人には、そこまで正確には伝えてないです。「しあわせな家、って、なかなかイイ感じじゃない?」みたいに伝えたかな。ばあちゃんは、「ふぅ~ん、ええ味出てるなぁ」とわりと喜んでくれて、玄関に飾ってくれてます。

 

そして、久しぶりに、部屋のなかを眺めてまわったら、それ以外にも、おっ!!なかなか、「しあわせな家」してるやん!! って思うもの、いくつもありました。

 

本棚に、絵本や、きれいな写真集が増えてました。そのなかの1冊

『宮沢賢治の詩とことば 雨ニモマケズ』

文・宮沢賢治/写真・富田文雄/解説・谷 郁雄

 

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一番折り目がしっかりついているページには、こんな文字が並んでいました。

『書簡(昭和八年)』より抜粋

 

上のそらでなしに、しっかり落ちついて、

一時の感激や興奮を避け、

楽しめるものは楽しみ、

苦しまなければならないものは苦しんで

生きて行きましょう。 

 

雪のなかにまっすぐ続く線路に、オレンジ色の夕陽が差している写真が、とても印象的なページでした。

 

そして、何といっても、一番衝撃的、そして圧倒的にステキだったのは、

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亡くなりましたが、キューバの最高指導者のカストロじいさんの写真の隣に、なんとなんと、先日わたしと一緒に『ボヘミアン ラプソディ』を観に行ったときにもらったカードが飾ってあるじゃないですかっっ。

 

あのね、この映画でフレディ・マーキュリーに魅せられたひとは、ごまんとおられるでしょうけど、カストロじいさんとフレディを並べてリスペクトしているひとは、あんまりいないと思うのよ(笑)。

 

ばあちゃん、イイ感じじゃん。「しあわせな家」してるじゃん。

 

親不孝者の娘は、ちょっとうれしかったです。今年も一年、なんだかんだ、けんかもしながら、でも、やっぱり、大事にしなくっちゃ、うちのばあちゃん、って思ったよ。

 

「お雑煮」も「おせち」もない元旦でしたけど、なかなか、いい夜だったと思います。